「家賃四価」を知りましょう! 空室率30%時代に備える賃貸経営法

賃貸管理コラム

10年後は空室率30%時代に突入するとも言われております。理由は明確で供給>需要によるものです。築年数の経過に加えて、市場環境の変化により家賃下落が早まる可能性もあります。賃貸経営は入居者・テナントからいただく「家賃」があって成り立つビジネスです。家賃について改めて考えてみましょう。

「家賃四価」の視点から考える!

通常は1つのものにつけられる値段は1種類(一物一価)が原則ですが、家賃には異なる4つの価格があり、これを「家賃四価」と呼んでおります。家賃の価格1つめは「相場家賃」で、周辺の賃貸物件の現在空室で募集している家賃の平均で、新規募集家賃を検討する際の比較材料となります。

2つめが「適正家賃」で、2ヶ月で決まる家賃を指しています。相場家賃のおよそ95~90%程度です。 どうしても相場の家賃で決めたい募集戦略の場合はプラスアルファの設備の設置やフリーレントなどの条件変更が必要になります。


3つめが「再生家賃」。現状家賃の2~3年分の設備投資をすることで再設定可能な家賃です。適正家賃のおよそ120%が1つの目安です。最後の4つめの価格が最終的に契約が決定した「成約家賃」となります。このように家賃の価格には4つの視点があります。

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弊社では、従来より地域密着不動産業の経験・知見およびCPMⓇ(米国不動産経営管理士)理論とに基づき、市場分析・近隣分析・物件分析を行っておりますが、現在はAI機能を搭載した「賃料査定」も行っております。20億件超のビックデータと高度なAI技術により精度の高い賃料査定システムを採用しております。「家賃」は賃貸経営にとって臨機応変な対応が可能な唯一かつ最大の武器です。現在空室の物件は適正賃料を知ることで入居付けがしやすくなります。家賃四価を知り、募集戦略によってうまく使い分け、より良い賃貸経営を目指して行きましょう。