「利回り20%」の民泊・シェアハウス投資は本当に魅力的?融資と出口まで考えて検討を
不動産投資物件を探していると、「表面利回り15%」「想定利回り20%」など、一般的な賃貸アパートやマンションと比べて非常に高い利回りの物件を見かけることがあります。
その中には、民泊やシェアハウスとして運営されている物件もあります。
高い利回りを見ると、「これだけ収益が出るなら魅力的」と感じるかもしれません。
しかし、民泊やシェアハウスは、一般的な賃貸住宅とは投資の性質が異なります。
購入価格と利回りだけで判断すると、購入後に「思っていた投資と違った」ということにもなりかねません。
今回は、民泊・シェアハウス投資を検討する際に、特に確認しておきたいポイントをご紹介します。

なぜ民泊・シェアハウスは高利回りになりやすい?
一般的な賃貸アパートでは、月々の賃料をもとに収益を計算します。
一方、民泊では宿泊単価や稼働率、シェアハウスでは部屋数や入居率などによって収益が変わります。
高い稼働率を前提とした収益を物件価格で割れば、通常の賃貸物件より高い利回りになることがあります。
ただし、ここで確認したいのが、その利回りがどのような前提で計算されているのかということです。
例えば、
・現在の実績収入なのか
・満室・高稼働を前提とした想定なのか
・運営費をどこまで含んでいるのか
・現在の運営方法を購入後も継続できるのか
によって、実際の収支は大きく変わります。
最大のポイントは「融資」
不動産投資では、物件価格だけでなく、金融機関からどのような条件で融資を受けられるかが非常に重要です。
一般的な賃貸アパート・マンションと比較すると、民泊やシェアハウスは金融機関によって取り扱いが限られる場合があります。
融資を利用できたとしても、金利や融資期間、自己資金などの条件によっては、想定していたキャッシュフローを確保できない可能性があります。
例えば、利回りが20%ある物件でも、融資条件が厳しく、自己資金を多く入れる必要があれば、「高利回りだから資金効率も高い」とは必ずしも言えません。
不動産投資では「利回り何%か」だけではなく、「その物件に対して金融機関がどのような評価をするのか」まで確認することが重要です。

運営コストにも注意
民泊の場合、一般的な賃貸住宅とは異なる費用が発生します。
例えば、
・清掃費
・リネン交換費
・水道光熱費
・消耗品費
・予約サイト等の手数料
・運営代行費
・家具・家電の交換費用
などです。
シェアハウスの場合も、共用部分の水道光熱費や清掃費、設備の維持管理費などが発生します。
そのため、物件情報に記載されている表面利回りだけではなく、実際の運営経費を差し引いた後にどれだけ収益が残るのかを見る必要があります。
民泊は「今できる」だけではなく「今後もできるか」
民泊の場合は、収益性だけでなく、営業形態についても確認が必要です。
民泊には複数の制度があり、自治体の条例などによって営業できる地域や期間等に制限が設けられている場合があります。
そのため、「現在、民泊として運営されている」という事実だけで判断するのではなく、
「どの制度・許可に基づいて運営されているのか、購入後も現在と同じ形で運営できるのか」を確認することが重要です。
忘れてはいけないのが「出口」
購入時に高い利回りが出ていても、将来売却するときに同じ条件で売れるとは限りません。
投資物件を購入する際には、「誰がこの物件を買うのか」まで考えておく必要があります。
民泊やシェアハウスとしての運営を前提とする買主に限定されれば、一般的な賃貸物件と比べて購入検討者の層が狭くなる可能性があります。
また、購入希望者が融資を利用する場合には、売却時にも金融機関の融資条件が影響します。
つまり、購入時の融資だけでなく、将来の売却まで考えて物件を選ぶことが重要です。
「高利回り=悪い物件」ではありません
ここまで読むと、「では民泊やシェアハウスは避けるべきなのか」と思われるかもしれませんが、
必ずしもそうではありません。
物件ごとに収益性や運営状況、法令上の条件、融資条件などは異なります。
ただし、一般的な賃貸物件と比較して確認すべき項目が多く、金融機関の融資が付きにくいケースもあるため、利回りの高さだけを理由に購入を判断することはおすすめできません。
特に、これから不動産投資を始める方であれば、
「高利回りだから買う」のではなく、「なぜ高利回りなのか」を確認することが大切です。

不動産投資は「利回り」だけで考えない
不動産投資では、表面利回りは物件を比較するための一つの目安です。
しかし、本当に確認したいのは、
・どの程度の自己資金が必要なのか
・金融機関からどのような融資を受けられるのか
・実際の運営経費はいくらなのか
・空室や稼働率低下に耐えられるのか
・購入後も現在の運営を継続できるのか
・将来、どのような買主に売却できるのか
といった点です。
「利回り20%」という数字だけを見ると非常に魅力的に見える物件でも、融資・運営・出口まで含めて考えると、その見方は変わることがあります。
高利回りには、高利回りになる理由があります。物件情報を見る際は、利回りの数字だけではなく、「なぜこの利回りなのか」「その収益はどのように生まれているのか」まで確認することが大切です。
売買担当スタッフ:河野(かわの)

