土地や建物の相続問題 〜意外な落とし穴と解決策〜
不動産の相続には、多くの人が気づかない落とし穴があります。今回は、実際に相続を経験した方々の体験談を交えながら、問題点とその解決策について掘り下げていきます。
1. 土地・建物の相続で発生する主な問題
1-1. 遺産分割トラブル
田中さん(50代・会社員)の体験談
「私たち兄弟は3人いて、両親が遺した実家をどうするかで意見が分かれました。次男と三男は売却して現金化を希望しましたが、私は親の思い出が詰まった家を残したいと思っていました。話し合いがこじれ、結局は家庭裁判所で調停をすることに。もっと早く話し合っていれば、こんなに大変なことにはならなかったでしょうね。」
1-2. 固定資産税や維持費の負担
鈴木さん(60代・主婦)の体験談
「私は遠方に住んでいるので、相続した実家の管理が難しく、そのまま放置してしまいました。すると、老朽化が進んで近隣住民から『危ないからどうにかしてほしい』と言われるように。解体を決意しましたが、解体費用が200万円以上かかると分かり、どうしようかと頭を抱えました。」
1-3. 名義変更や登記手続きの手間
高橋さん(40代・自営業)の体験談
「祖父の家を相続しましたが、祖父の名義のまま20年以上放置されていました。売却しようとしたときには、すでに相続人が10人以上に増えていて、全員の同意を得るのに1年以上かかりました。早めに登記を済ませておくことがどれほど重要かを痛感しました。」

2. 不動産相続の解決策
2-1. 遺言書の作成
「相続トラブルを防ぐには、やはり遺言書の作成が有効です。特に『誰が不動産を相続するのか』を明確にしておくことが重要です。公正証書遺言にすることで、より法的に強い効力を持たせることができます。また、遺留分(法定相続人の最低限の取り分)にも配慮しておくと、争いを避けやすくなります。」(相続専門の弁護士・佐藤先生)
2-2. 共有名義を避ける
「兄弟で共有名義にすると、売却や活用の際に全員の同意が必要になります。これが原因で何年も話し合いがまとまらないケースも多いです。単独名義にするか、早い段階で売却・現金化を検討するのも一つの方法ですね。」(不動産コンサルタント・山本さん)

2-3. 生前贈与の活用
「生前に不動産を贈与すると、相続時のトラブルを減らすことができます。ただし、贈与税が発生するので、計画的に行うことが大切です。」(税理士・木村先生)
生前贈与のメリット
- 相続開始前に財産を分割できる。
- 贈与税の基礎控除(年間110万円)を活用できる。
- 小規模宅地等の特例を利用すれば相続税を軽減できる。
2-4. 家族会議を定期的に開く
「意外と皆さんやっていないのが、家族会議です。相続の話はタブー視されがちですが、いざというときにスムーズに進めるためには、普段から話し合うことが重要です。」(司法書士・中村さん)
家族会議の進め方
- 相続人全員が参加する。
- 事前に不動産の評価額や負担を確認する。
- 専門家(税理士・弁護士・不動産業者)を交えて具体的な方針を決める。

2-5. 相続放棄の検討
「価値の低い不動産を相続すると、固定資産税や維持費の負担が大きくなります。そのような場合は、相続放棄をするのも一つの方法です。ただし、一度放棄するとその不動産に関する権利も失うため、慎重な判断が必要です。」(弁護士・松田先生)
相続放棄の手続き
- 相続開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所で手続きを行う。
- 相続放棄をすると、その不動産に関する権利も失うため慎重に判断する。
3. まとめ
不動産の相続は、事前対策をしないとトラブルが発生しやすい分野です。遺産分割の争い、維持費の負担、名義変更の手続きなど、多くの課題があるため、早めに準備をしておくことが重要です。
相続問題を防ぐための対策
- 遺言書の作成で相続の方針を明確にする。
- 共有名義を避けることでトラブルを減らす。
- 生前贈与を活用し、円滑に財産を移転する。
- 家族会議を定期的に開くことで意見をすり合わせる。
- 不要な不動産は相続放棄も視野に入れる。
不動産は大切な資産ですが、相続時には負担にもなり得ます。専門家に相談しながら、適切な対策を講じることが、家族の未来を守るために必要です。
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売買担当スタッフ:河野(かわの)
