「徒歩○分」の表示の仕組み。体感距離とのギャップに備えよう!
お部屋探しをしていると、よく目にする「駅徒歩10分」「駅徒歩5分」といった表示。
でも、実際に歩いてみたら「思ったより遠い…」「意外と近かった!?」と感じたことはありませんか?
この記事では、徒歩○分表示がどうやって決まっているのかと、
実際に歩いたときの“体感距離”とのギャップについて、気軽にお話ししていきますね。
そもそも「徒歩○分」ってどう決まるの?
まずは仕組みから。
不動産広告の「徒歩○分」は、誰かの足で測ったのではなく、ルールに沿って計算されています。
- 基本は「徒歩1分=80m」で計算されている
→ つまり徒歩10分なら、おおよそ800mくらいというイメージです。 - 距離は“直線距離”ではなく、実際に歩く道路に沿ったルートで測る
→ 曲がり角や踏切なども含めた最短ルートを使います。 - 端数は切り上げで表示
→ たとえば640mなら、80m×8=640mちょうどなので「徒歩8分」、
650mなら「徒歩9分」といったイメージです。 - 駅のどこからどこまで?
→ 一般的には「建物の出入口」から「駅の出入口」までが対象。
ホームまでの階段やエスカレーターの時間はカウントされていません。

こうして見ると、「徒歩○分」はかなり機械的な“目安の数字”なんですよね。
信号待ちや混雑、坂道のしんどさなどは、基本的に計算に入っていない点がポイントです。
表示と体感距離がズレやすい理由
では、なぜ「徒歩10分のはずなのに長く感じる…」ということが起きるのでしょうか。
主な理由をいくつか挙げてみます。

- 人によって歩くペースが違う
- 子ども連れ、ベビーカー、高齢の方、ヒールで歩く方…
同じ距離でも、かかる時間や疲れ方は全然違いますよね。 - 坂道・階段・踏切などの“負荷”が計算に入っていない
- ゆるい坂や長い階段があると、距離は同じでも「遠く感じる」ことが増えます。
- ラッシュ時間帯は人が多くて進みにくい
- 通勤・通学の時間帯は信号待ちも長めになりがちで、体感時間はどうしても伸びがちです。
- 天候や時間帯による心理的な違い
- 夏の暑さや雨・雪の日、夜道の暗さなどで、同じ道でも「今日は遠いな…」と感じること、ありますよね。
こうした要素が積み重なると、表示上は徒歩10分でも、体感では15分くらいに感じることもあります。
逆に、景色が素敵な道だと「あれ、もう着いた?」と短く感じることもあります。
内見のときに“体感距離”をチェックするコツ
最後に、「数字だけに頼りすぎず、自分の感覚で確かめる」ためのポイントをまとめます。
- できれば駅から歩いて物件まで行ってみる
- 内見の集合が物件前でも、時間に余裕があれば駅から歩いてみるのがおすすめです。
- 通勤・通学時間帯を意識して歩いてみる
- 朝のラッシュ時間に近い時間帯で歩いてみると、「毎日のリアル」に近づきます。
- スマホの地図アプリで、自分の歩行時間をざっくり測ってみる
- 広告の「徒歩○分」と、自分が歩いた時間を比べてみると、差が分かりやすいですよ。
- 道の“歩きやすさ”もチェック
- 坂道や階段の有無、歩道の幅、車の交通量、夜の明るさなども見ておくと安心です。
- 将来のライフスタイルもイメージしてみる
- 「子どもと一緒に歩くようになったら?」「買い物帰りに荷物を持って歩くなら?」
そんなシーンを想像しながら、「この距離なら毎日歩けそうかな?」と考えてみてください。

数字で見る「徒歩○分」は便利な目安ですが、それだけだとどうしても限界があります。
実際に歩いてみて、自分や家族にとっての“体感距離”を確かめておくと、
入居後の「こんなはずじゃなかった…」をかなり減らせますよ。
お部屋探しのときは、気になる物件を見つけたら、
ぜひ一度「駅からの道」を自分の足で体験してみてくださいね。

