「あなたの土地、知らない間に使われていませんか? 〜山林・原野の無断占有トラブル事例集〜」
都市部から離れた山林や原野では、所有者の知らないうちに第三者に使用されるトラブルが増えています。
放置すると重大な財産侵害に発展する可能性があるため、日ごろから注意が必要です。
今回は、実際に起きている無断占有トラブルの事例をいくつかご紹介します。
【よくある無断占有トラブル事例】
- 山林に無断で太陽光発電施設が設置された
小規模なメガソーラー施設が知らない間に建てられていた
→ 工事業者が「許可を得ている」と誤認して施工していたケースも
- 原野にキャンプ施設や小屋が作られていた
週末限定でキャンプ場のように利用されていた
→ 常設のバーベキュー設備や仮設トイレが設置されていた例も

- 伐採・開墾されて無断で畑にされていた
近隣住民が山を無断で開墾し、家庭菜園や果樹園に使用していた
→ 自然環境が破壊されてしまったケースも
- 資材置き場・廃棄物置き場にされていた
建設業者が勝手に資材を置いたり、廃棄物を不法投棄していた
→ 原状回復に高額な費用がかかった例も報告されています
- 道路や作業道を勝手に作られていた
山林の中に勝手に作業道を開けられてしまい、地形が大きく変わった
→ 土砂災害など新たなリスクが生じた事例も
【占有トラブルを防ぐためにやるべき5つのポイント】
無断占有を防ぐためには、「所有しているだけ」から「しっかり管理している」状態に変えることが重要です。
- 現地の定期巡回・確認を行う
最低でも年1〜2回は現地を訪問し、状況をチェックしましょう。
変化がないか(施設設置・伐採・投棄など)目視で確認します。
スマートフォンなどで現地写真を撮影し、日付入りで保存しておくと、後で証拠になります。

✏️ワンポイント
できれば、【巡回日】【天候】【確認内容】を簡単にメモした「巡回記録ノート」を作ると安心です。
- 境界線を明確にしておく
土地の境界標(杭など)があるかを確認しましょう。
ない場合や不明瞭な場合は、測量士など専門家に依頼して境界確認を行うことを検討しましょう。
境界付近に「私有地につき立入禁止」などの看板を設置するのも効果的です。
✏️ワンポイント
看板には「所有者の名前(個人名や会社名)」を小さくでも書くと、より効果的です。
- 相続・名義変更を放置しない
相続登記が未了の場合、名義が亡くなった方のままになっていると、管理責任が曖昧になります。
名義変更を行い、登記簿を最新の状態にしておきましょう。
これにより、所有権を公的に証明しやすくなります。
✏️ワンポイント
2024年4月から、相続登記は【義務化】され、放置すると過料(罰金)も発生するようになりました!
- 異変を感じたら早めに専門家に相談する
現地で「誰かが利用している形跡がある」「施設の建設が始まっている」などの異変を感じたら、すぐに専門家に相談しましょう。
早期に対応すれば、被害拡大を防げる可能性が高まります。
✏️ワンポイント
弁護士、不動産会社、土地家屋調査士など、状況に応じて適切な専門家にアプローチしましょう。(内容証明郵便などの活用)
- 定期的な土地活用・管理プランを検討する
放置ではなく、”何かしらの利用(貸出・管理委託・簡易活用)” を検討することで、第三者による無断使用を防ぎやすくなります。
山林活用サービスや管理契約の相談も一つの方法です。
✏️ワンポイント
「使わない土地=管理コストだけかかる資産」にならないよう、活用できる可能性を探っていきましょう!

【まとめ】
土地は「所有しているだけ」では守れない時代です。
小さな手間でも、定期的な管理を積み重ねることで、大切な資産を守ることができます。
今こそ、ご自身の土地の管理状況を一度見直してみましょう。
「何から始めればいいか分からない」という方も、お気軽にご相談ください!
売買担当スタッフ:河野(かわの)
